2023-03
私にとって春を知らせる花はスイセンだ。
昔からお隣さんちのスイセンが花開くと
公園のタンポポや川沿いの桜も、つられるように花を咲かせる。
そして子供だった私は悟ったのだ。
スイセンは、春の花たちのリーダーなんじゃないかって。
ラッパみたいな花びらから彼らにしか聞こえない音を出して「みなさん、春ですよ!準備をしてくださーい!」って
みんなに合図を送っているんじゃないかって。
大人になった今でも、これだけまだちょっぴり信じていたりする。
そして今日、その合図が聞こえたような気がして外に出ると
本当にお隣さんちのスイセンが咲いていた。ほらね、やっぱりね!
もうすぐあの公園にはタンポポが咲くし、あの川沿いには桜も咲く。
今年もちゃんと春がくる。
春が来たところで私の日常に大したことは起きないけれど、
やっぱり春がくるっていいよね。なんだか特別だよね。
Daffodil
花言葉:自己愛 うぬぼれ
開花時期:12~4月
ヨーロッパ、特にイギリスでは春の訪れを象徴とする花として愛される。スイセンが咲く様子を”陽気に踊っている”と表現した、英国の詩人ワーズワースの詩「ダッフォディル」も有名。花言葉の由来は、少年ナルキッソスがその高慢さから呪いをかけられ、水面に映る自分に恋したまま俯きがちに咲くスイセンの姿に変えられたというギリシャ神話にちなむ。